楽天のAPI公開戦略から新しいファイナンスサービスを考える

楽天、APIを公開--まずは「商品検索」など4つから by CNET

記事によると
新サービス「楽天ウェブサービス」(ベータ版)はまず、「商品検索」「商品ジャンル検索」「商品コード検索」「書籍検索」──の4つのAPIを公開する。 DVD、CD、トラベルの商品情報や家電製品のカタログ情報などのAPIについても、2007年3月をメドに公開。マルチデバイス対応や業務システム連携などへも順次、サービスを拡大する。
ということらしいですね。


楽天が積極的にGoogleAmazon的な手法を取り入れていくのは規定路線ですからその内容自体の考察はさておき、これをSBIグループのファイナンスサービスに置き換えて考えみましょう。


楽天は4つのAPI「商品検索」「商品ジャンル検索」「商品コード検索」「書籍検索」を公開すると発表していますので、これをSBIに当てはめてみるとこんな感じでしょうか。
「銘柄/保険/不動産検索」
例えばクルマが大好きでクルマについてブログを書いたり、ドライブが好きでドライブの内容についてブログを書けば、自動車保険を勧めるとか、自動車ローン、自動車販売に誘導したり、といった手法が考えられます。子どもの成長日記などであれば、医療保険、子ども関連のメーカーの銘柄の推薦などが考えられます。子どもがいるということがわかれば、日記の内容から子どもの大体の年齢層がわかりそこから逆算して親の年齢層も把握できます。こうしてAPIを公開することによって得られるメリットは何も自社のサービスや商品を紹介してもらってアフィリエイトに誘導するだけでなく、一人ひとりに合った情報配信をすることが可能になるところです。


楽天から公開されたAPIがすべて検索であること、上記のソーシャルマーケティングを可能にするもの検索テクノロジーがベースになっていることを見逃してはいけません。探す力とは最適化する力であり、予測する力につながります。


こういう未来を想像してください。
アマゾンはいつか本棚を作るかもしれません。なぜなら人は最後は印刷された本を購入し、読むからです。本棚がアマゾンのAPIとつながれば書籍情報からつぎからつぎへと本を紹介できますね。まだ読んでいない本と読み終わった本が違う段に置かれるだけでアマゾンには読み終わった本の情報から次の本の推薦ができます。そして自動的にマーケットプレイス(中古)データベースに登録され、それを落札した人の配送先情報を本棚に送ることができます。自分と同じ嗜好を持つ人の本棚が共有されたらどうなるでしょうか。本棚のWiki化が始まるかもしれません。本は人のパーソナリティーを表す最もよい情報のひとつですね。アマゾンとはそういう思想を持った企業です。


冷蔵庫が楽天APIと接続される未来を想像してください。上の例を元にどんな冷蔵庫になるか想像できますか。


さて、私たちの身の回りにある金融商品はどうなるのでしょうか。ファイナンスサービスのAPIが本棚や冷蔵庫とつながっても驚くような未来は描けそうにないですね。さて、、、いったい何につながればアマゾンや楽天が描く未来像が見えるでしょうか。それは未来のお楽しみにしていてください。


ファイナンスが2.0的になる、ということは少し先の未来を見通せばそういうことです。


iRobo (インターネット・ロボ・レポーター)


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