時の運

よく知られたことですが、人生においてだれもが平等に与えれるものがあります。人種も、国も、文化も超え、お金持ちもそうでない人も平等に与えられるもの、それが「死」です。

「死」はネガティブなものでしょうか。それともポジティブなものなのでしょうか。仏教には輪廻転生という言葉があるように、死は必ずしも悲しいことではなく、次に新しい命につながる生の始まりでもあると思います。もしこの世に死がなければ生もないでしょう。

人に限らずすべての生命は、生を受けた瞬間から死へ向かっているわけですが、時間というものが人間にとって最も価値のあるもののひとつであることは間違いないでしょう。そしてその時間を生きている間に、出会うことのできる別の時間、すなわち別の人の人生との交わりはさらに貴重なものに違いありません。

人生を豊かにするのはお金でしょうか。豪華な家でしょうか、洋服や装飾品でしょうか。僕は有限の価値ある時間を共に費やすことのできる時間だと思います。そのような価値ある人に出会える、または過ごすことができるというのは運でしょうか。僕は運は重要だと思いますが、その運を手に入れるには自分自身がこの時間をどれだけ価値あるものにできるかだと思います。価値ある時間の使い方をする人は価値ある人をずっと探しています。

地球には67億人もいて、東京だと毎日数百人、数千人とすれ違うのに、時間を交えることができる人は一生のうちごくわずかにすぎません。いったい何がどのような作用をして、人の出会いを演出しているのでしょうか。

出会いも時の運がなければすれ違いに終わってしまうことがあります。運があればその出会いが人生において輝かしい光を放つでしょう。話が取り留めなくなってしまいましたが、人生って長いようで短いんですよね、きっと。だから出会いを大切にして自分の時間を精一杯使いたいなと思いました。

SBI Robo 渡部薫