隠せない時代

最近企業の不祥事が相次いでいます。
不祥事というキーワードで検索すればこんなにも出てきます。
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ミートホープ赤福防衛省山田洋行に限らず、不祥事の告発がいたるところで起きています。
こういった一昔ならば隠し通したり、気づかれずに済んだこともインターネットの情報伝達力であっという間に広がります。防衛省の接待問題にしても、証言が二転三転しており、隠すことができないと観念するまで真実は出てきませんが、どこかで誰かが知っている情報がネットを通じて関係者に告発されているのでしょう。もはや完全な秘匿というのは現代社会では不可能に近いと思ったほうがいいと思います。どんなに信頼している人でも情報は漏れるときは漏れていきます。ましては人間関係、組織関係、利害関係の中で少しでも快く思わない人間がいれば情報はいたるところに流出していくでしょう。ネットであればいとも簡単にできてしまいます。

今の時代は痴話ゲンカをmixiで書き合うような時代です。有名人が少し油断するとプライベート写真や動画があっという間に広がる時代です。私たち一般人がそのようなことに遭わない保証などなく、むしろいつか必ず起きると思っていたほうがいいでしょう。メールは内容だけでなく送った、という事実だけでも問題になる場合があります。時間も記録されますし、ケータイからであれば基地局から場所だって特定できます。

このような情報化社会は監視社会とは少し違います。この情報化社会は誰もが情報の記録者となり発信者となり、誰もがその被害を受けることがある、ということです。いったんデジタル化された情報はもう決して削除することはできません。ネットに流通したら最後これはどこかに必ずキャッシュされ、検索エンジンが見つけだすでしょう。

20世紀型人間は、21世紀の情報化社会に慣れていないため、そのような防御策も知らなければ心の準備もできていないようです。あとからしまった、と思わないよう情報はもはや自分のコントロール化にあるのではなく、多くの第三者にも委ねられているということを自覚することも必要です。

SBI Robo 渡部薫