Facebookと大英帝国?

昨年のウェブの話題はYouTubeでしたが、今年のウェブの話題はFacebookを中心に回っています。先日マイクロソフトFacebook時価評価額を1兆7000億円とし、1.6%、約300億円出資したのは世界を驚かせました。FacebookIPOしていませんので直接の比較はできませんが、インターネットカンパニーにおいてFacebookの価値は、GoogleYahoo!Amazon、eBayに次いで5番目になりました。なぜFacebookがそれほどまでの価値を持っているのか、ウェブはどこに向かっているのか僕なりの観点から解説したいと思います。

デジタルデバイドのある社会
Facebookを中心にこれからのウェブ社会がどうなっていくかお話したいと思います。緩やかな変革とある日突然大きな変革が来るかどうか、僕はそのときがデジタル情報革命とデジタル情報社会の誕生と思いますが、改めて歴史的に見て下記のような考えを持っています。

インターネット、ウェブ、サーチ、Blog、SNS、仮想世界というのは人類が誕生して思考し、コミュニケーションし、経済活動し、コミュニティを作り、法律を作り、国家を作っていくという過程をたった数十年でやっているように思えます。歴史を振り返るといろんなものが見えるような気がします。

緩やかな変革=テクノロジーの変革
1995年から始まった商用インターネットによってこの12年、Yahoo!Amazon、eBay、E*Trade、Googleはインターネットテクノロジーによって発展してきたサービスであり、企業です。これは人々はテクノロジーとネットワークを使って、これまでできなかった時間とコストの壁を越えて瞬時に情報を処理できるようになった意味で革命的で、産業に大きな変革をもたらしました。

当時、SBIグループが取り組んだE*Trade(*1)ではE-コマース(ショッピング)のように株を買うようになる未来というのはインターネットテクノロジーが見せる未来像であり、それを使う人々はコンピュータリテラシーに長けている人または必要としている成人がターゲットとなったはずです。

インターネットの最初の10年の決定的な革命は、1998年にGoogleが生まれたことによってもたらされます。それから2004年にGoogleIPOするまでその姿と野望は公に知られることが少なく、また人々も検索は単なる検索でしかないと思っていました。また同時期に生まれたBlog、WikiSNSはインターネットテクノロジーとは別の意味で人々に影響を与えることになります。

■思考の出発点は検索
検索を使った人、検索に慣れてしまった人は誰でも、もうこう感じているはずです。思考の出発点は検索から始まると。すなわちGoogleから始まる、ということです。

Roboでは2005年が人間がデジタル化が本格的に始まった年と位置づけていますが、それが完了するのがおそらく2012年ぐらいだろうと予想しています。すなわち次のデジタル情報化社会に入ることができる人は何かしらウェブコミュニティに所属することになります。

僕もそうでしたが多くの人はウェブこそが次のフロンティアであり、コミュニティがフロンティアになるとは思っていませんでした。おそらくGoogleもウェブ=プラットフォーム、という基本概念によって事業戦略が立てられていると思います。

つづく

SBI Robo 渡部薫

*1 2008年7月1日SBIイー・トレード証券SBI証券に社名を変更しております。