Flickrから時間の価値を知る

フリッカーの創業者フェイク氏、コミュニティ精神を語る by CNET


Flickrは最も好きなウェブサービスのひとつです。Roboのサービス企画もFlickrのコンセプトには強く影響を受けています。ここではその創業者の貴重なインタビューからWeb2.0で何が起きているか考えてみたいと思います。


>「Yahooで次のFlickrを作るにはどうしたらいい?」と聞いてきました。わたくしは笑って言いました。「無理よ。ここでは絶対に起こらない」

 -まったくその通りだと思います。イノベーションが資本や技術だけではなく"環境"から発生することです。大企業のように人が多くなればなるほど余計なことを言う人、単に何も考えずに邪魔をする人が増えていきます。そのような中でまったく新しいことにチャレンジする情熱を維持するのはけっこう大変です。


>ただ、ものを作る障害になるのは、ほとんどの場合そのプロセスなのです。

 -創造力というのは型にはまらないプロセスなわけですが、創造したことない人はモノが作られる(創るではなく作る)のはプロセスに依存すると思っています。一度固まったプロセスから遺脱することは多くの人にとってモノが作れないと見えるのでしょう。
 

>工業化された国でもっとも希少で価値が高い資源は人々の時間とアテンション(注意・注目)だというのは、面白い考え方だと思います。

 -情報に自由にアクセスできるようになればなるほど、その人や国の最も高い価値は時間ということは間違いないと思います。アテンションに価値がある、という見方も今後の企画の中でしっかり汲み取っておきたいところです。


>このアテンションをどこにでも持って行ける、つまりAmazonでのアテンションデータをeBayにも持って行けるようになったとしましょう。すると、これを自分の目的に利用して欲しいものを探したり、そこで他の人を助けたりできるわけです。

 -なるほど。あまり考えたことなかったですがアテンションのポータビリティーが上がるといろんな可能性が見えそうです。


>アテンションは人気があります。人々はアテンションを多くの違う理由で共有します。他の人たちとの繋がり、コミュニケーション、利他主義、自分のアイデアの普及、美学、などなど。多くの参加型メディアは、見ることや見られることなど、要するに人からアテンションを得るということに尽きます。

 -自分が創り出したコンテンツに人が注目してくれる、注意を払ってくれるというのはうれしいことですね。これはお金には換えられない付加価値だと思います。アテンションが創出できる工夫が必要ですね。


>「わたしは、自分が「寛容さの文化」と呼んでいるものを強く信じています。

 -心に留めておきたい言葉です。


>コミュニティと他の人たちとの相互作用の力、創造への愛。

 -これもしっかり刻んでおきたいですね。


>Flickrの面白さは、それを実現するいい方法です。写真に関係する人間の活動全てを見て、どれが一番面白いかを決めるのです。

 -Flickrはほんとにすばらしいサービスです。それは写真が一瞬の時間を切り取る機能を持っているからかもしれません。現実社会のふれあいやビデオがより多くの情報を伝えるのを私たちは知っています。でもどうしても写真がもたらすなにか情緒のある記憶は、写真だけの特徴のような気がします。


iRobo (インターネット・ロボ・レポーター)