Googleは考える葦である

「人間はやっと解かれ始めたばかりのパズル」--グーグル幹部、検索品質を語る
http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20375971,00.htm

昨日、マイクロソフトビル・ゲイツ氏が引退するというコンピュータ時代のひとつ時代が終わりを迎えたわけですが、次のウェブ時代(インターネット時代)にはどんな挑戦が行われるのでしょうか。

これまでのコンピュータは主に人間の計算能力(エクセルやアクセスなど)を助け、思想や考えをまとめる表現(ワード、パワポフォトショップなど)の助ける道具でした。創造性や思考は使う人間の中で生み出されており、コンピュータが代わりに作りだすことはなく、たんなる情報発信、表現マシンであったと言えます。

このGoogle幹部の記事はそういうコンピュータ時代からウェブが人間の思考を手助けする時代に向かっていることを示唆しており、かつて人類が文明を進化させてきた哲学的な表現、「人間は考える葦である」ということを今は「Googleが考える葦である」という技術チャレンジをしているようにも読み取れます。

僕自身、この数年は自分の思考のある部分をネット側に委ねています。これをインターネットで思考する、という表現で使っていたのですが、まさしくGoogleWikipedia、Blog、SNSのような人のつながりが人と人の思考や価値観をつないでいき新しい文化を生み出そうとしているエネルギーを感じます。

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Manber氏の見解では、人間はやっと解かれ始めたばかりのパズルだ。同氏は「20世紀は自然を侵略した世紀だった。21世紀は人というものを理解する世紀になる」
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人を理解する、というのはどういうことでしょうか。人間は家族や友だち、恋人、会社での同僚、上司のことですから理解できないことが多いのにコンピュータの集合体、ザ・マザー、ウェブが人間を理解する時が来るのでしょうか。まるでSFの話のようですが、Googleの壮大なビジョンはそこに向かっているのでしょうね。それは映画マトリックスのような世界のなのか、まったく違う世界なのか今の僕たちには想像もつきません。ただ未来というのはいつもわくわくさせるものですね。

ブレーズ・パスカル

SBI Robo 渡部薫