Yahoo! 苦難を乗り越えて次のステージへ

ヤフーのセメル氏、CEO辞任でヤン氏にバトンタッチ--周囲の反応は by CNET


Yahoo!のCEOにジェリー・ヤン氏が就いた。長らくセメル氏がYahoo!のCEOだったが、ここ数年、はっきりいうとGoogleという企業が台頭してからYahoo!は打つ手打つ手が後手に回ってしまった。そんなYahoo!ジェリー・ヤン氏をCEOに向かえ、新しいYahoo!を創り始めるだろう。

ジェリー・ヤン氏といえばYahoo!の創業者であり、インターネットの情報を人間の英知で整理するとビジョンの元、Yahoo!ディレクトリサービスを始め今日のYahoo!帝国を築きあげてきた人物である。当初ヤン氏はチーフYahoo!という肩書きで経営には直接タッチしていなかったようだが、今回の人事はまさにYahoo!Yahoo!の原点に戻り、Yahoo!の強さを再発見することにつながればと思う。そしてチーフYahoo!からCEOになるヤン氏にはこの10数年インターネットの最前線で活躍してきた経験も十分にあり、これから本当の意味でYahoo!の戦いが始まるではないかと思う。

AlexaのランキングでYahoo!、MSN、GoogleYouTubeMySpace、Liveで比較するとよくわかるが、ユニークユーザ数でYahoo!はMSNに抜かれているのである。なんとかPVで勝っているため総合ランキング1位を保っているが、これはYahoo!にとって許されない現実だろう。なぜならMSNとLiveは同じマイクロソフトであり、GoogleYouTubeGoogleである。この2社は二つのサービスをひとつにすればいつでもYahoo!を追い抜けるということであり、インターネットの主役はいつのまにか変わってしまっているということである。Top100の中にGoogleマイクロソフトは様々なサービスを抱えているがYahoo!は両者にくらべてそれが少ない。今日、こうした結果になったのはむしろ遅すぎたかもしれないが、これからのジェリー・ヤンのインターネット戦略には期待したい。

日本にどのように影響するか未知数だがソフトバンク孫正義社長とジェリー・ヤン氏は親友とも言える間柄なのでYahoo!Yahoo! Japanの結びつきもより強固になるだろうし、世界で唯一Googleに勝っているのはYahoo! Japanである。またケータイ市場においてもいち早くソフトバンクモバイルにて取り組んでいることから両者が再び強い絆で結ばれ共同戦線を張ればGoogleにも対抗できるだろう。

そしてマイクロソフトに買収される、というようなニュースが巡るのではなく、FacebookTwitterなど新しいYahoo!っぽいサービスを買収してもっともっとYahoo!らしさを取り戻してほしいと思う。


iRobo (インターネット・ロボ・レポーター)