GoogleとSalesforce:20世紀型銀行が必要なくなった日

GoogleとSalesforceが提携--AdWords機能搭載のオンデマンドCRMを提供


「グーグルの肥大を誰も止められないかもしれない…」・オライリー氏単独インタビュー


いや、これはもう本当にGoogleの支配は誰も止められないかもしれないですね。Salesforceは企業向けマイクロソフトであり、Googleのような存在になりつつあったので、この二つが組むということ、Googleが買収ではなく事業パートナーとして組んだという事実がSalesforceの強さと企業向けビジネスにおいてGoogleマイクロソフトに対抗しうる仲間を手に入れたということになるのでしょう。

エリックシュミットがコメントで
「中小企業が今日の経済環境で競合しビジネスを成功へと導く上で、インターネットは短い間に最も強力なツールとしての役割を果たすようになった。Salesforceの優れた能力およびシンプルな環境が当社のGoogleAdWordsと統合されたことで、導入企業の皆様は顧客を獲得するとともにその関係を維持し、最終的に長期にわたってビジネスで成功を収められるようになるだろう」

これって20世紀だと銀行が言うべきセリフだと思うのです。未来の経済学者が歴史を振り返ったとき、今日が中小企業に必要なのは銀行ではなくGoogleになってしまった日と記憶されるでしょう。

Yahoo!ですが、もうこれは完全に蚊帳の外というかGoogleは眼中にないように思えます。Yahoo!はやはりメディア企業であり、ソフトウェア会社でもビジネスエンジンになり得る企業ではなかったということだと思います。Googleはやはりマイクロソフトを見ていて、IBM、MS、Googleという新しい歴史を刻もうとしているのかもしれません。コンピュータ、ソフトウェア、ウェブという移り変わりですね。

Googleが次から次へと打ち出す戦略、提携、ビジネスは本当に予測できません。そして恐ろしく感じます。一企業がたった8年、9年でここまで成長し、ビジネス界に影響力を及ぼすとは・・・。

そして恐らく20世紀なら海の向こうの話だと軽く考えられたのでしょうが、これもすぐ国境を超えて日本のビジネス(企業)活動に影響を及ぼし始めると思います。 SBI Roboはそのような相手にどのように対処していくか、その覚悟と準備ができているのだろうか、と少し恐ろしく、また巨大な壁に起業家としての情熱を掻き立てられる思いです。

iRobo (インターネット・ロボ・レポーター)