【予告】E*Searchの開発にあたって

E*Search予告サイト
今のオンライン証券に思うこと。


僕はウェブの世界に生きていて、Googleを目指しています。その僕から見てオンライン証券の情報提供の仕方はとても不思議に思うことがあります。みなさん、次の状況を想像してみてください。


◆シーン1:街の薬屋さん
お客:あの〜、昨日から頭が痛くて、、、頭の後ろのあたりがズキン、ズキンするんです。何かいい薬はありませんか。
店員:薬名かバーコード番号を言ってください。
お客:はっ?薬名はわからないから聞いてるんです。
店員:正確な薬名から製品のバーコード番号がわからないとお答えできません。
お客:いや、そのうしろにたくさん薬があるじゃないですか。この症状に効きそうな薬を出してくれませんか。
店員:薬名かバーコード番号を言ってください。
お客:・・・ もういいっ!(怒 帰る→二度と来ない。

◆シーン2:旅行代理店
お客:今度の夏休みにスペインに行きたいと思ってるんだけど何かいいプランはないかな?(わくわく)
店員:航空便名と現地のホテルコードを言ってください。
お客:いや、そうじゃなくて、、、スペインなんだけどどっかいいところないかな?
店員:航空便名と現地のホテルコードを言ってください。
お客:なに言ってるんだ?(怒 ここは旅行の案内もできないのか。ばかにするな! 帰る→二度と来ない。

◆シーン3:オンライン証券店舗
お客:最近チタンが値上がりしているらしいね。何か関連のあるいい銘柄ない?
店員:銘柄名か銘柄コードを言ってください。
お客:いや、だから、、、チタンに関連した銘柄を知りたいんだけど知ってるでしょ。教えてよ。
店員:銘柄名か銘柄コードを言ってください。
お客:・・・ そうかわかったよ。お前は何にもお客のニーズがわかってないんだな。本当の優秀な営業マンならお客がほしいと思いそうな銘柄を推薦できるものだ。昔はそういう営業マンがいたな・・・。それがいつの間にか何でもかんでもコンピュータ化されて店員までそういう考え方をするようになったか。コンピュータで便利になった反面、人間味を持ったコミュニケーションができなくなったんだな。

みなさん、僕が言いたいことがわかっていただけたと思います。多くの人は検索を何か探しものを見つけるもの、という風に思っていると思います。オンライン証券の銘柄検索は正確にその銘柄名を知らないと探せません。だから昔の証券会社の営業マンのように顧客とのコミュニケーションが必要なのです。

そして自分たちの専門分野では当たり前のことでも世の中の当たり前からかけ離れてしまっていることもあるのです。本当の意味での顧客中心主義とは顧客の立ち場になって、
顧客が無知であっても、顧客は常に正しい
という謙虚な気持ちでいることだと思います。
知らないという言葉に対する検索結果は、わからないではなく、あなたがほしいと思っているものはこれではないですか、というやさしいコミュニケーションです。

検索=コミュニケーションという風に考えられなければ、次のウェブサービスを創ることはできません。

想像してください。もしGoogleがオンライン証券を始めたら。もしAmazonがオンライン証券を始めたら。もしApppleがオンライン証券を始めたら。本当の意味でのクリエイティブというのは真の技術革新とユーザのニーズを的確に捉えて先回りしてニーズに応えることではないかと思います。

現在SBIグループの競合先はオンライン証券会社であったり、銀行だったり、保険会社ですが、ウェブカンパニーは僕たちが想像もつかないような方法で戦いを挑んできます。そういう意味で今こそファイナンスサービスに最先端のサーチテクノロジーWeb2.0のテクノロジーを応用するときだと思います。

その記念すべき最初の一歩がE*Searchです。ゴールからいうとまだ30%ほどの出来ですが今後さらにウェブの技術を盛り込んでいきますので楽しみにしていてください。

SBI Robo 代表取締役兼CEO 渡部 薫