【SBI Cyber MEGACITY】3.人間のデジタル化

今日はMEGACITYに住む人のことについてRoboの考えを書いてみます。

みなさんは私たち人間がデジタル化されている、ということを意識したことがありますか。今まで紙に印刷されていた新聞や雑誌、書籍がどんどんデジタル化されています。紙のドキュメントはスキャンされデジタル化されます。写真はデジタルカメラによってデジタル化され、音楽やCD、DVDはリッピングされデジタル化されます。では私たち人間はどうやってデジタル化されるのでしょうか。スキャンされるのか、リッピングされるのか、いいえ、どちらでもありません。人間は自ら自分をウェブ上にデジタル化して、時には他人があなたをデジタル化します。こうしてメールを書いているのもデジタル化の一環と言えるでしょうし、BlogやmixiなどSNSで日記を書いたり友だちとつながったりするのもデジタル化の現われです。

そしてウェブという世界で"デジタル化されたもの"と"アナログのもの"と決定的な違いはハイパーリンクです。このハイパーリンクこそが、ビッグバンのように爆発的に増え続ける情報を価値付け整理できる仕組みになります。そういうわけで人がデジタル化されても重要なのはそのヒトとつながっているハイパーリンクを見出すランキングテクノロジーなのです。

MEGACITYを構想する上で、僕は人間という存在そのものの在り方の考え方をこちら側からあちら側に移して考えました。すなわち現在のデジタル情報化社会ではヒトは、

ウェブで生まれ
ウェブで育ち
ウェブに住み
ウェブで学び
ウェブで出会い
ウェブで経済活動する

という考え方です。

もしこの考え方から仮想世界を創造していくとすると、まず我々は仮想世界を創る前に人間をデジタル化するプラットフォームが必要になります。ちょっと言い換えるとスキャナーやリッピングマシンみたいなものです。重要なのはその人のアイデンティティを正確にデジタル化してウェブ情報化社会に最適化(SEO)することだと思っています。

なぜ人をデジタル化するプラットフォームを作って最適化(SEO)するかというと、そのヒントがGooglePageRankにあったからです。 Googleがなぜここまで情報世界を変え、人間の知識と能力の領域まで来ているのだろうか、考えました。もし私たちが自分をデジタル化して最適化できなかったら、すなわち自分の名前で検索してGoogleの検索結果の1ページ目に表示されなかったらこのデジタル社会に存在しないも同じになる可能性があるからです。これはあくまでGoogleが支配する情報化社会の一旦ですが。

上の考え方を少し変えてみます。SBI Roboが今開発を進めているのは、人がヒト
として

ウェブで生まれ → ウェブでデジタル化するための
ウェブで育ち → ウェブで最適化するための
ウェブに住み → ウェブで生活するための
ウェブで学び
ウェブで出会い
ウェブで経済活動する

プラットフォームです。(下の3つはまた今度説明します)

おそらく多くの人がパソコンやケータイのブラウザを通してデジタル化された情報を見ていると思います。見方を変えてみてください。自分をデジタル化して、ウェブに流通していると思ってみてください。そして様々な情報やコンテンツ、他のヒトとハイパーリンクがかかっている自分を想像してみてください。

デジタル化した自分からは現実世界はどのように見えますか。

Cyber MEGACITYの企画案の中にデジタル住所を持たせる、というのがあります。これは東京0区の住所をあなたが持っている本物の住所と変換するサービスで、私書箱みたいな役割を果たすサービスです。もしこれが実現すると例えばあなた宛の荷物はまず仮想世界のあなたの住所に届き、そこから現実世界のあなたの住所に転送されます。この変換作業はシステムが一瞬でやってしまうので見た目は
そのままリアル住所に届くような感じですが、物がまず仮想世界に入って、それから現実世界に入ってきた、という過程を見逃さないでください。

僕が言いたいのは物事の進むプロセスがこちら側からあちら側ではなく、あちら側からこちら側に移ってきている、ということです。

Cyber MEGACITYに住む住民は、あちら側からこちら側の人間の営みを見ることができる人たちなのかもしれません。

SBI Cyber MEGACITY プロジェクト
SBI Robo代表取締役兼CEO 渡部 薫

■SBI Cyber MEGACITY バックナンバー

1.東京湾に東京0区構想-SBIの仮想世界 Cyber MEGACITY

2.目の前にある仮想世界-Google Earth